インターネットバンキングも便利になり、銀行の窓口に出向いたり、ATMに行って振り込みをしたりする機会は少なくなりました。インターネットの発達は銀行のビジネスをも変えてしまいました。
ところが、便利になればなるほど、銀行は犯罪者からのシステム攻撃や、インターネットバンキングの悪用の心配をしなければなりません。今回は、米国の大手銀行ウェルス・ファーゴのIT活用事例を紹介します。
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インターネットバンキングを使ったマネーロンダリング
銀行口座を持っている人であれば。誰でも使えるのがインターネットバンキングです。犯罪組織が大きな金額をある口座から別の口座に移動させたとしても、特に不信感を持つ人はいません。
このようにインターネットバンキングのやりとりには人の目の監視が届きません。マネーロンダリングに使われる事例が急増しており、実際にマネーロンダリングされた金額は年ごとに上昇しているのです。
ウェルス・ファーゴのマネーロンダリング対策
米国のさまざまな銀行がマネーロンダリング対策を講じていますが、最も多くの店舗を持つ大手銀行のウェルス・ファーゴでは、最新技術を用いた面白い施策を行っています。AIと生体認証ツールを組み合わせによる事例です。
特に、AIを用いて人間の行動パターンを学習し、怪しい送金などの手続きを検出できるようにしています。インターネットの深層の、闇取引が行われるようなサイトにおける人々の行動パターンを学習することにより、インターネットバンキング上でもマネーロンダリングを検知できるようにしました。
人間にできないことこそAIに
AIが学習しているのは、闇取引サイトにおける人間の行動パターンです。そもそも、パターン学習は人間よりAIの方が効率良くできることが多いのですが、それを差し引いても、社員に闇取引サイトを分析させるわけにはいきません。
危険があって人間に任せられない仕事こそ、AIに任せられる時代です。ウェルス・ファーゴの事例は、AIと人間が上手く役割分担できる良い例です。
まとめ
インターネットバンキングでマネーロンダリングが増えている問題について、ウェルス・ファーゴはAIを用いて解決を図っています。闇取引サイトで違法な取引をする人の行動パターンを学習しているのです。
人間に任せられないことは、この事例のように闇取引関係だけでなく、足場の悪い高所での作業といった物理的なところにもあります。危険な仕事はITにお任せする時代になりつつあるのですね。
英文参考リンク
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