日本でも馴染みのある飲料の会社コカコーラは、米国に本社がある企業ですよね。コーラだけでなく、ファンタやスプライト、ミニッツメイドなど、人気のドリンクを500種類以上も販売しています。
実は、コカコーラはIT業界以外でビッグデータの活用を始めた最初の企業と言われています。今回は、コカコーラが自社に蓄積した大量の販売データを使って経営課題を解決した方法をご紹介します。
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甘いドリンクが売れない時代
コカコーラは200以上の国でビジネスを展開する大企業ですが、世界的な健康志向というブームには抗えませんでした。すなわち、砂糖が多く入ったドリンクの売り上げが下がってきているのです。
そこで、コカコーラは自社のビッグデータ(販売データ)の分析を行いました。すると、オレンジジュースのような体に良い自然由来のドリンクは人気があって売れていることが分かりました。
さらにビッグデータの詳細な分析を進めると、面白い事実が浮かび上がってきたのです。
ビッグデータからコカコーラが学んだこと
コカコーラは、気象データ、人工衛星の画像、価格、酸味と甘味の評価の分析も行いました。これによって、安定した味を保つのに最適な生産方法を探ろうとしたのです。
ところが、今度は国・地域によって消費者が好むオレンジジュースの味が異なることが発覚してしまいました。これを好機と捉えたコカコーラは、次のような戦略を取りました。
コカコーラの生存戦略
前述のとおり、コカコーラは200を超える国・地域で商品を販売しています。それぞれの国・地域でオレンジジュースの好みが異なることが分かったので、コカコーラは各地の消費者に合わせたオレンジジュースの生産に踏み切ったのです。
世界中で同じ商品を販売するのではなく、各地のニーズに合わせた商品の生産を行うコカコーラ。ビッグデータを活用することで、画一的な「可もなく不可もない商品」から「各地で愛される商品」を販売する会社に生まれ変わりました。
まとめ
コカコーラのように歴史のある大企業には、大量の販売データが蓄積されています。ビッグデータを分析することで、経営者も知らなかった消費者の隠れたニーズに気づくことができ、コカコーラは新商品の開発に繋げることができました。
消費者でさえも認識していない潜在的なニーズは、「○○が欲しい」と具体的な言葉になって企業に届くことはありません。誰も気づいていないニーズを掘り起こすツールとして、ビッグデータの分析は今後も重要度を増していくでしょう。
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