売上を因数分解することで課題が明らかになる!売上アップのヒント

因数分解と言えば、皆さんも学生時代に数学の授業で何度も聞いたことがあるという方がほとんどでしょう。

いきなり数学の話?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、実はマーケティングなどの経営戦略を行う上ではこの因数分解が非常に重要となります。

マーケティングにおける因数分解について、売上を向上させる為に因数分解を行う理由や目的をはじめ、売上と顧客に対しての因数分解による考え方についてご紹介していきます。

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売上を因数分解する目的

売上に対しての因数分解は売上の分析の為に行われます。

企業が売上を伸ばそうとする際には闇雲に集客をするだけでなく、現状の売上はどのようなお客さんが購入しているのかどれくらいの人が購入しているのかなどの情報を把握しておく必要があります。

このような情報を把握していない状態で「売上が落ちたから広告で宣伝しよう!」と対策を打っても効果は見込めません。

売上を伸ばす為の集客を獲得するには、まず何が問題なのかという点を把握しておくことが前提であり、その問題点を解決する為の適切な対策が必要です。

売上を因数分解する方程式

次に、売上を因数分解する時の方程式についてご紹介します。

売上は来店したお客様の数とそのお客様がいくら購入したかによって決まります。

売上の方程式
売上=客数×客単価

“客単価”とは、お客さん1人当たりが購入した価格の平均のことであり、客単価が高ければ高いほど、同じ来客数でも売上が高くなります。客単価は、売上に対しての来客数で算出することが出来ます。客単価を上げるには、提供している商品やサービスの価格自体を上げることで改善することも可能ですが、どのターゲットに対して提供するかが非常に重要となります。

客単価の方程式
客単価=売上÷客数

客単価を上げる為の戦略として飲食店のファーストフードを例にしてご紹介します。


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ファーストフードの客単価の上げ方

ターゲットを大きく分けて「学生層」「社会人層」「ファミリー層」「高齢層」の4つのパターンでご紹介します。

まず、「学生」をターゲットとする商品を提供する際には、学生層では基本的に資金面の余裕が無く自由に使える資金がありません。

学生はファーストフード店に集団で来店することが多く来客数を増やすことはできますが、「費用を抑えつつ長時間滞在をしたい」という目的で来店するケースが多いため、1人当たりの購入額(客単価)が低くなってしまいます。

次に「社会人」のケースでは、社会人は休憩時間での来店や出先の合間の昼食のケースが多く、「短い時間でしっかりと食事が取りたい」という目的で来店するケースが多いです。

そのため、単品やドリンクだけのケースよりもセットメニューを購入するが多いため、比較的客単価を上げやすい傾向にあります。

続いて「ファミリー層」ですが、ファミリー層では「家族でしっかりと食事を取りたい」という目的で来店するケースが多く、また、必ず複数人で来店するので来店数も同時に増やすことができます。

そのため、今回ご紹介する4つのターゲットのパターンの中で1番客単価、来客数を増やすことができ、売上を伸ばしやすいのです。

最後に「高齢者」ですが、高齢者は来店目的として「長時間滞在」を目的にしている方が多いですが、学生よりも金銭的には余裕があるため客単価が上げやすいと思ってしまいがちです。

しかし、高齢者の方は基本的に少食の方が多いので必然的に学生のように客単価は伸ばしにくくなってしまいます。

顧客数も因数分解できる


先ほどは“売上”に対しての因数分解をご紹介しましたが、次は顧客数に対してご紹介していきます。

新規客と既存客の分解

顧客数はひとくくりにしてしまいがちですが、実は顧客数も因数分解をすることは非常に重要です。

主な分け方としては、初めて来店する新規客と何度も来店してもらっている既存客(リピーター)に分けることが出来ます。

顧客数の中でも新規客と既存客の割合を把握することで、現段階の集客面の課題として「新規客は来ているけれど、リピーターに繋げることが出来ていないのか」、「そもそも新規客の数が少ないのか」という点が分析できます。

この2つの点でどちらに問題があるかによって、取るべき集客方法は大いに変わってくるため、事前に把握しておくべきと言えるでしょう。


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因数分解の結果を活かして売上アップを目指す

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ここまででご紹介したような売上と顧客の情報をより明確に分析をすることで、現在抱えている問題点についての適切な集客方法を行うことが出来ます。

マーケティングや経営戦略のミスとして多くあるケースとして「とりあえず集客の為の宣伝をしよう」のように何の根拠もない状態で行動してしまうパターンがあります。

同じ商品やサービスを提供している企業の中でも売上を伸ばしている企業があれば、売上が全く伸びない企業もあります。

それはただ単に運が悪いというわけではなく、自身の抱えている問題点に対して適切な対策を打てているかの差が出ているのです

しかし、中には「顧客の割合とか単価なんて把握できない」という方もいらっしゃるでしょう。

最近ではIT技術の発展によってさまざまなITツールやサービスが開発されており、顧客の管理をしながらポイントカードのような機能が付いているアプリや顧客の情報を登録しておくことが出来るネット予約のシステムなどがあります。

そのため、今まで使っていないで管理ができないという方は今後の戦略の為にあらゆるツールを使用してみると良いでしょう。

また、マーケティングの法則として、“2:8”の法則というものがあり「既存顧客の中で優良顧客と言われる2割の顧客が企業の8割の売上を占めている」と言われています。

そのため、新規顧客の売上を伸ばすだけではなく、既存顧客への満足度向上やリピート率の向上を図ることも売上を伸ばす戦略となります。

まとめ

ここまででご紹介したように、売上を伸ばす為にはただ闇雲に動けば良いというものではなく、現状の売上や顧客状況の分析から自身の問題点をしっかりと把握しなければいけません。

また、その上で適切なターゲットに対して適切な対策を打つことで、より集客に繋げられる確率が上がります。

今回は売り上げの伸ばし方として「来客数を増やす」「客単価を上げる」「購入数を上げる」の3つをご紹介してきました。

しかし、それぞれの店舗によって売上や顧客状況が異なるため、明確にこの対策をするべきというものは存在しません。

そのため、売上を伸ばす為には「何度も現状の問題点に対しての対策を取り、その上で改善すべき点を更に分析してまた対策を打つ」というように、複数回の試行錯誤を重ねた上でやっと効果が出始めます。

中にはすぐに効果が出ないからと諦めてしまう店舗もありますが、どんな大手の企業でも事業で成功する為には何度も何度も失敗を繰り返しています。

そのため、自身の店舗で集客を伸ばしたいという時には短期的な効果を見込むのではなく、長期的な目で見て、徐々に成果を出していくという考えのもと行動するべきなのです。

また、集客の大前提として“自身の売上の為”に商品やサービスを提供するのではなく、あくまで“来店するお客様の満足度向上の為”に提供すると考える必要があります。

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