マーケティングにAIに活用するケースが増えている！導入メリットと事例紹介

AIとはArtificial Intelligence（アーティフィシャル・インテリジェンス）の略で、人工的な知能を持つ振る舞いをするシステムやテクノロジーを指すものです。

そんなAIは様々な分野・業界に活用されています。

その中でもマーケティング分野とAIは、非常に相性が良いといわれているのです。

この記事では、マーケティングにAIが活用される理由や、導入することで得られる効果や具体的な活用事例を紹介します。

マーケティングにAIが活用される理由

マーケティングにAIが活用される理由として「ビッグデータ活用の必要性」と「パーソナル分析の必要性」が挙げられます。

ここではなぜマーケティングにAIが活用されているのか、2つの理由を元に解説します。

ビッグデータ活用の必要性

現在、日本に限らず世界各国で「デジタルデータ」の量が増大しています。

デジタル化が進む現代、インターネットは爆発的に普及しています。総務省の「インターネットの利用状況」の調査結果によると、今や8割以上の方がインターネットを利用しているのです。
（参考：総務省「インターネットの利用状況」）

このインターネット普及から、人々のパーソナルな情報がデジタルデータとして残るようになりました。

デジタルデータの増加は、マーケティング領域にも影響を及ぼします。

マーケティングにおいて、分析しなければならないデータも増えるためです。

しかし、そんな膨大なデータを人間が解析することには限界があります。

AIはデータ解析が得意です。膨大なデータをスピード感を持って解析しなければならないマーケティング領域に、AIはうってつけのテクノロジーといえます。

パーソナル分析の必要性

パーソナル分析の必要性が増加したことも、AIがマーケティングに活用される理由として挙げられます。

パーソナル分析とは、顧客個人に合わせたデータ分析です。

検索履歴や位置情報など、様々なパーソナルデータから個人にマッチした情報や広告を表示することで、より有効なマーケティングを行えます。

そんなパーソナル分析はマクロな分析を行わなければならず、データの活用が複雑化してしまいます。

しかし複雑なデータ分析をAIに任せることで、素早く容易に分析できるようになるのです。

AIがどのようにマーケティングに活かされるのか

AIがどのようにマーケティングに活用されているのか、具体例を紹介します。

SEO対策

近年、AIを使用したSEOツールが台頭してきました。

SEO対策とは、Google等の検索エンジンで自社のサイトを上位に表示するために行う対策のことです。

自社の商品やサービスを露出するためにも、マーケティングにおいて必ず意識する必要があります。

AIでSEO対策を行う場合、内部対策と外部対策、どちらにも効果が期待できます。

内部対策では自動的に自社コンテンツの更新を行う、外部対策では競合サイトの自動解析を行うなど、AIの対応範囲は広いです。

AIでSEO対策を行うことでＷｅｂコンテンツに割いていた人件費の削減や、検索エンジンのアップデートにも耐えるなどのメリットがあります。

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Webデザイン

Webデザインの業界にも、AIが進出しつつあります。

Webデザインが優れたWebサイトは、自社の商品やサービスをユーザーに知ってもらうためにも欠かせないものです。

AIを使用したWebサイト構築では、簡単にユーザビリティの高いWebサイトを作成可能です。

例えば「firedrop」という海外サービスを利用すれば、チャットボットの質問に答えるだけでWebサイトが完成します。

AI活用によってWebサイト作成に専門的な知識を持つエンジニアが必要なく、自身の思い描くWebサイトの作成が可能となるのです。

価格設定

AIを利用すれば「ダイナミックプライシング」が自動的に行えます。

ダイナミックプライシングとは、商品やサービスの価格を市場の状況に合わせて変動させる価格戦略です。

ダイナミックプライシングを手動で行うことは、トータルコストを考えると現実的ではありません。

しかしAIを使用すると24時間自動で価格設定を行ってくれるため、市場のニーズを逃すことがなくなります。

そのため売り上げを伸ばすとともに、ライバル企業に差を付けられます。

市場調査

AIを活用して市場調査を行った場合、市場の動向を取りこぼすことなく瞬時に解析する効果が期待できます。

マーケティングにおいて、市場調査は必要不可欠なものです。

マーケティング活動を行う上で必要な情報をターゲットユーザーやマーケットのから集めて分析することで、より効果的なマーケティング戦略が立てられます。

冒頭で説明した通り、AIは大量のデータを分析することが得意です。そのため情報を分析する市場調査は、まさにAIが活躍する分野といえます。

顧客分析

Webマーケティングにおいて、個々のユーザーのニーズに合わせた「ハイパーパーソナライズ」が必要とされるようになってきました。

個人の趣味や趣向を、過去の検索履歴や購入履歴といったデータをAIで分析して、ユーザーにマッチしたサービスや商品をWebサイトに表示できます。

ユーザーの興味を引けるため、売上アップやサービスの認知度を高める効果が期待されます。

カスタマーサポート

AIを使用したカスタマーサポートは、現在多くの企業が採用しています。

例えばWebサイト上に表示される「チャットボット」などが代表的なものです。

チャットボットにユーザーが質問を投げかけると、AIが過去の質問や入力しておいたデータを遡って自動で回答してくれます。

サポートの人件費を削れるほか、ユーザーにとっても素早く返信が返ってくるため、サービス提供者とユーザー、双方にメリットがあります。

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具体的な活用事例を紹介

現在、日本国内外問わずに、様々な企業がAIを活用したマーケティングを行っています。

ここでは、AIを使用したマーケティング事例を2つ紹介します。

株式会社電通

株式会社電通は、流行を発見するためにAIを活用する「TREND SENSOR（β版）」を開発しました。

活用目的

インターネット上にあふれるデータを活用して流行を早期発見し、流行の発信やマーケティング戦略の組み立てに活用する目的です。

活用内容

SNSとマスメディアの情報を掛け合わせ、AIで流行を早期発見するクロス流行伝播モデルが活用されています。

活用結果

流行キーワードを選出できるようになり、マーケティング戦略の組み立てが高度になり効率的に行えるようになりました。

株式会社ゴルフダイジェストオンライン

株式会社ゴルフダイジェストオンラインは、効果がある顧客にAIを使用してインセンティブを渡すシステムを導入しました。

活用目的

効果が見込まれる顧客のみにインセンティブを渡すことで、新規顧客獲得を目指す目的です。

活用内容

Emotion Intelligence株式会社のAIを導入し、「購入を迷っている人」を検知してインセンティブを渡すことにしました。

活用結果

AI導入後、新規購入者が119％増加しました。

さらに運用するための時間的コストはほとんどなかったようです。

AIを導入しても運用するのは人

AIを活用したマーケティングにおいて、意識すべきことは「AIを運用するのは人」であることです。

AIとは、人工的に作られた知能的な振る舞いをするシステムを指します。

現在のAI技術はデータを活用して様々なことを行えますが、データのないところから創造・提案する魔法のような役割は期待できません。

AIはあくまでマーケティング効果を加速させる、補助的な役割をもつことを知っておく必要があります。

AIを効果的に活用するためにも、自身のマーケティング能力を上げておく必要があります。

自社のマーケティングの課題は何か、その課題を解決するためにどのようにAIを活用すれば良いのか洗い出すことが重要です。

まとめ

データ量の増加やパーソナル分析の必要性から、マーケティングにおいてAIが広く活用されています。

その活用方法は幅広く、SEO検索や顧客分析、市場調査まで様々なものにAIが利用可能です。

実際にマーケティングにAIを活用したことで、良い効果を得られた企業は多くあります。

しかしAIはあくまでマーケティングを補佐してくれるものです。

どのようにAIを活用するかは、マーケティング担当者の手腕にかかっています。