(海外IT事例)生産ラインにIoTとビッグデータを活用するGE

ゼネラル・エレクトリック社は電気事業をルーツとする、米国を拠点とした多国籍企業です。機械の生産はオートメーションが進んでいますが、IoTなどの最新技術による改良はまだまだこれからです。
今回は、ゼネラル・エレクトリック社のIoT活用事例をご紹介します。

メーカー業界の課題

既に機械業界はロボットの導入などが進んでおり、機械が機械を生産するオートメーションが一般的になっています。しかし、機械を生産する企業にとって最も怖いのが、機械を生産するための機械が予期せぬタイミングで故障すること。想定外の故障は生産を遅らせ、収益を鈍らせます。
これはゼネラル・エレクトリック社だけでなく、業界の全社が抱える課題です。この課題を解決するために、ゼネラル・エレクトリック社はIoTでビッグデータを集め、解析することにしました。

ゼネラル・エレクトリック社のIoT


10億円もの資金を投入してタービンやエンジン、その他の機械にセンサーを搭載し、稼働データをクラウド上にストックしました。これらのデータを分析することによって、機械の駆動の効率性や信頼性を向上させる方法を探ります。また、機械のデータの管理によって、その機械が壊れる前兆などを検出することもできるのです。
このように、ゼネラル・エレクトリック社はメインの業務である機械の生産にIoTを導入しました。ゼネラル・エレクトリック社の幹部は、ITの活用が生産ラインのモニタリングにとどまってきた機械業界で、生産のオートメーションを改革したいと言っています。

予測不可能な故障を予測

予測できない機械の故障が起こる前に、機械の不調を検知することで、生産ラインを止めずにパーツの交換などを行うことができます。既存のオートメーションシステムの効率性を上げるだけで、収益性の改善が可能です
IoTにより、例えば、地下の石油を汲み取る「油井」という機械は、最大効率の35%までしか機能を発揮していないことが分かりました。残りの65%も生産性を向上させられる可能性が出てきたのです。

まとめ

業務にIoTを導入し、ビックデータの解析を行うことで、生産性・収益性の改善ができたゼネラル・エレクトリック社の事例をご紹介しました。
同社は最新技術を導入するために、専門家を多数採用しています。生え抜き社員による開発ではなく、外部から専門の技術者を雇ったことも、同社の改善がスムーズに行えたことの要因でしょう。
英文参考リンク

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