米国でロボットの研究開発を行うボストン・ダイナミクスは、四足歩行ロボットや、人間のシミュレーションを行うソフトウェアなどの製品を開発しています。2017年にソフトバンクグループが買収したことで、ニュースになった企業です。
同社は、カリフォルニア州に拠点を置く機械学習システムの製作会社キネマ・システムズを獲得し、ロボットの高機能化を進めようとしています。この記事では、機械学習を用いた画像解析技術の導入事例についてご紹介します。
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荷物の運搬における課題
人件費削減と機械化のため、荷物の運搬といった単純作業はロボットが行うことが増えてきました。しかし、荷物を荷台から倉庫に移すのは、ロボットにとっては難しい作業と言われています。
その理由は、荷物の大きさが1つずつ異なるため、イレギュラーな大きさの荷物があるとロボットがエラーで止まってしまうからです。そこで、キネマ・システムズは従来型のカメラを使い、この課題を解決するシステムを開発しました。
従来型カメラによる画像解析
キネマ・システムズの2D/3D画像解析アルゴリズムと機械学習には、高価なカメラは必要ありません。従来型のカメラを複数個組み合わせて使うことにより、機械学習を施したロボットに荷物の端を認識させます。
ボストン・ダイナミクスは、倉庫内を回転・移動して荷物を運ぶロボットに、このシステムを導入しました。これにより、人間のアシストが無くても自力で荷物を運ぶロボットができ、生産性の向上に繋がっています。
高機能ロボットの盲点
ボストン・ダイナミクスが開発した四足歩行のロボットは、確かに優れたロボットです。滑りやすい地面でも転ばずにバランスを取ることができます。ただし、人間のオペレーターによるガイドが必要な点は、これからまだまだ改善の余地がありそうです。
機械学習によってキネマ・システムズの画像解析の精度は日々向上していきます。多くのデータを解析するほど、さまざまな条件に対応できるようになっていきます。
まとめ
ボストン・ダイナミクスは、キネマ・システムズの技術を導入し、人間が操作しなければ動作できないロボットから、人間がいなくても動作できるロボットへの移行を進めています。機械学習を用いることで、日々のデータをロボットの判定精度の向上に役立てることができます。
機械学習によって、開発が完了した後も精度を向上させられるようになりました。今後もさまざまな業界で取り入れられ、革新的な技術を生み出すと考えられます。
英文参考リンク
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